フィボナッチ法・パーレー法・ラボウシェール法の比較

ベット戦略にはマーチンゲール法のほかにも、リスク分散や回収方法の異なる様々な手法が存在します。ここでは、代表的な3つのシステムベット戦略「フィボナッチ法」「パーレー法」「ラボウシェール法」について、それぞれの仕組みと数学的背景を比較しながら解説します。

フィボナッチ法の構造

フィボナッチ法は、フィボナッチ数列(1, 1, 2, 3, 5, 8…)に基づいて賭け金を決定する戦略です。

  • 負けたら数列の次の数字に進む
  • 勝ったら2つ前に戻る

この方法は、マーチンゲール法よりも賭け金の上昇が緩やかであるため、比較的リスクが抑えられますが、複数回の連敗には対応しきれず、損失が蓄積する可能性もあります。

パーレー法の構造

パーレー法は勝利した場合に賭け金を倍増させ、負けた場合には最初のベット額に戻す「逆マーチンゲール」戦略です。

  • 連勝時の利益最大化が狙い
  • 負けた時点ですべての利益を失うリスクがある

この方法は、数回の連勝で大きな利益が得られる可能性がある一方、連敗には弱く、安定性には欠けます。

ラボウシェール法の構造

ラボウシェール法(キャンセレーション法)は、あらかじめ用意した数列の両端を足した額をベットし、勝てばその数値を消去、負ければそのベット額を数列の末尾に追加する戦略です。

例:数列 = [1, 2, 3]

  • 初回ベット = 1 + 3 = $4
  • 勝利 → 1と3を消して残り[2]
  • 敗北 → 末尾に4を追加し、[1, 2, 3, 4]になる

この方法は管理がやや複雑ですが、損失を段階的に回収する構造になっており、心理的負担の軽減にもつながります。

比較表

戦略名 勝利時の動作 敗北時の動作 資金効率 破産リスク
フィボナッチ法 2ステップ戻る 数列を進める
パーレー法 倍賭け 初期額に戻す 高(連勝時)
ラボウシェール法 両端を消す 末尾にベット額追加 中〜高

まとめ:ベット戦略の選択とプレイスタイル

3つの戦略はいずれも損失回収または利益最大化を狙うものですが、適用するには資金管理と精神的持久力が求められます。ゲームの目的(娯楽・資金増加)や自分のリスク許容度に応じて、適切な戦略を選択することが鍵となります。


第4章 第3節「フラットベッティングと資金管理の最適解」へ進む。