ルーレットにおいては、各ベットの種類によって配当(ペイアウト)率と当選確率が異なります。これを正しく理解することで、自分に合った戦略を構築する基礎ができます。本節では、主要なベットの配当倍率と確率を具体的に解説します。
インサイドベットのペイアウトと確率
ヨーロピアンルーレット(0〜36の計37マス)を基準とした場合:
ベット種別 | 配当(倍率) | 当選確率 |
---|---|---|
ストレートアップ | 35倍 | 1/37 ≒ 2.70% |
スプリット | 17倍 | 2/37 ≒ 5.41% |
ストリート | 11倍 | 3/37 ≒ 8.11% |
コーナー | 8倍 | 4/37 ≒ 10.81% |
ライン | 5倍 | 6/37 ≒ 16.22% |
アウトサイドベットのペイアウトと確率
ベット種別 | 配当(倍率) | 当選確率 |
---|---|---|
赤/黒 | 1倍 | 18/37 ≒ 48.65% |
偶数/奇数 | 1倍 | 18/37 ≒ 48.65% |
ハイ/ロー | 1倍 | 18/37 ≒ 48.65% |
ダズン | 2倍 | 12/37 ≒ 32.43% |
カラム | 2倍 | 12/37 ≒ 32.43% |
ハウスエッジと期待値
各ベットには「ハウスエッジ(控除率)」が存在します。ヨーロピアンルーレットでは、どのベットでも基本的に2.70%がカジノ側の取り分となります。
- これは「ゼロ」の存在によって発生します。例:赤と黒に同数の数字があっても、0があるため常に若干プレイヤーが不利。
- アメリカンルーレットでは00が加わるため、ハウスエッジは5.26%に上昇します。
計算式の例
あるベットの期待値を計算する基本的な式は以下のとおりです:
期待値(Expected Value) = (勝利時のペイアウト × 勝率) + (敗北時の損失 × 敗率)
例えば、ストレートアップに1ドル賭けた場合:
- 勝率:1/37
- 配当:35ドル(+元金)
- 期待値: (1/37 × 35) + (36/37 × -1) = -0.0270(≒ -2.70%)
第2章 第3節「ゼロとダブルゼロの影響とハウスエッジの仕組み」へ進む。